【小論文チャレンジ】デジタル時代の消費者

デジタル化がもたらす消費者行動の変化

  • #大学入試
【小論文チャレンジ】デジタル時代の消費者

問題

課題文を参考にした上で、デジタルでつながる消費者のコミュニケーションが及ぼす影響について、二つ以上の観点から具体例を挙げつつ800字程度で論じなさい。

 

 

 

解説

まずは設問を分析して構成の流れを考えます。 
構成の型については、こちらの 【小論文書き方講座 後編】 の動画で解説しているのでご確認ください。

今回の設問を再度チェックしてみましょう。
「課題文を参考にした上で、デジタルでつながる消費者のコミュニケーションが及ぼす影響について、二つ以上の観点から具体例を挙げつつ800字程度で論じなさい。」
となっています。

つまり問われていることは、
1、デジタルでつながる消費者のコミュニケーションが及ぼす影響(※二つ以上の観点から)
2、具体例
です。

複数質問型(※ 【小論文書き方講座 後編】 動画で解説しております)をベースにしつつ、(デジタルでつながる消費者のコミュニケーションが及ぼす)影響をボリュームアップして書けるような構成を選択します。

 課題文の要約 → 影響+具体例 → 結論 

という流れで構成していきます。

各ブロックはこのように構成していきます。

この構成メモに文章を肉付けした800字の模範解答例はこちらです。

模範解答例

 課題文では、インターネットやSNSを通し、同じ関心や好みを持つ消費者同士が出会いつながりが生まれていると述べられている。そのようなデジタルでつながる消費者のコミュニケーションは、消費生活や経済、人としての生きがい、社会のあり方にまで幅広く影響をもたらす。
 そうしたコミュニケーションが及ぼす影響について、二つの観点に分けて述べる。第一に、社会にもたらす影響だ。デジタルでつながる消費者の連帯は、社会を動かす力を持ちうる。以前、ある大手の衣料品メーカーが廃番予定だった子ども用の肌着を一転、継続して販売することを決めたというニュースを目にしたことがある。その商品は病気や障害で介護が必要な子どもを持つ保護者に高いニーズがあり、愛用していた保護者からの要望がSNSで拡散され、多くの賛同者が声を挙げた。その結果、企業の決定を覆し、商品は販売継続されることになった。これはSNSでの消費者同士の連帯による結果であろう。そしてデジタル空間の拡散性により、商品の消費者以外の人々をも巻き込んで、企業や社会に姿勢やあり方を問うことにつながったと言えるのではないか。第二に、消費行動が個人の生きがいにもたらす影響だ。デジタルで消費者同士がつながることにより、消費行動自体が個人で行うものではなく、周囲との感情や価値観を共有する手段となりうる。「推し活」はその典型であろう。応援対象となる人や商品のことを「推し」と呼び、時間や金銭を注ぎ込む。その活動は「推し」に対する応援であると同時に、SNS等を通して「推し活」をする仲間同士がつながることで、一体感が得られる。消費を通じ喜びや楽しみを共有できるのは、デジタル社会ならではのシェアの文化が土台にあるだろう。
 従来、消費者は生産された製品やサービスを消費する受け手であり、受動的な存在であった。しかしデジタル社会において、上述した二つの観点に共通するように、消費者主体の社会に変化してきているといえる。

松山の一言コメント

今回は、デジタル化によって消費者や消費行動がどのように変化してきたのか、というテーマです。
消費者や消費行動がテーマにはなっているのですが、結局はデジタル社会(SNSやインターネット)の特性を切り口にして書けば、合格レベルの小論文として成立します。

また今回の問題は、「二つ以上の観点から」という条件が付いていることが特徴です。この「観点」を考える上で、いくつか使えるパターンはあるのですが、最もシンプルな切り口をお伝えしましょう。
それは「個人」と「社会」で分ける切り口です。
今回の解答例では、「個人=消費者にとってどういう影響を及ぼすか」「社会全体にとってどういう影響を及ぼすか」という視点で分けて考えてみました。
やや難易度が高く上級者向けなのですが、一つの物事について、いくつかの切り口や観点から考えてみるのも小論文をさらにレベルアップさせるコツです。

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