千葉県立柏高等学校授業レポート

実は身近な、経済の仕組みについて

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千葉県立柏高等学校授業レポート

実は身近な、経済の仕組みについて

 大和証券グループと日本経済新聞社では、日経電子版を使った新しい学びを支援する「日経電子版 for Education」の取組みの一貫として、中学校・高等学校での出張授業を行っています。2025年1月には、千葉県内でも数少ない「理数科」が設置されている県立高校でもある千葉県立柏高等学校にて、高校1、2年生を対象に出張授業を行いました。

 「経済を身近に感じてほしい」という想いから構成された50分の講義。国内有数の証券会社にて金融・経済の第一線で働くプロの話を、35人の生徒らは真剣に聞き入っていました。

「なぜモノの値段は上がり続ける?」物価高から経済の仕組みを読み解く

生徒に問いを投げかけながら授業を進めていく

 今回講師を務めたのは、大和証券エクイティ営業部の森本裕貴氏。日本や米国・ニューヨークでの勤務を経て、米国を中心とした世界の金融・経済の情報を収集・分析しています。またこれまでの経歴を活かし、日本全国で「金融・経済」に関する講演を行っています。

 森本氏は授業の冒頭、「最近、モノの値段が上がったなと感じたことがある人?」と生徒に問いかけました。生徒のほとんどは手を挙げ、コンビニエンスストアやスーパーマーケットで買う「飲み物や食べ物」、自作の冊子を作る際にかかる「印刷費用」などを具体例として回答しました。

 多くの人が上昇を実感している「物価」というトピックを切り口に、授業が展開されていきます。

 日本は約20年に及びモノやサービスの価格が下がる「デフレ」の状態が続きました。物価は需要と供給のバランスで決まります。需要よりも供給が多くなった結果、物価が下がります。本来は供給を減らすことで徐々にデフレが解消されますが、日本では構造的な背景から需要が少ないのに供給が多い状態が続き、物価の下落傾向が長期にわたって続くアンバランスな「デフレ均衡」の状態に陥りました。

 それが、2020年から続いたコロナ禍からの脱却過程や地政学上のリスクの高まり、金融政策の変化などを背景に、モノの価格が上がりやすくなるインフレ基調に転換しつつあります。授業では2020年と比較した直近の消費者物価指数から、「サーモンやガソリン、ハンバーガー」の価格が特に値上がりしたことを示すと、生徒たちが「輸入品」の値段が特に上がっていることに気付きました。そこから授業はドルやユーロなど主力通貨に対して円の価値が下がる「円安」の話題へと及びます。

続く円安と、個人の資産も守る株式の仕組み

 「円安」という言葉は、今回授業を受けた多くの高校生にとって「よく聞くけど、仕組みはイマイチ分からない…」というトピックだったのかもしれません。森本氏は、円安のポジティブな面(インバウンド需要の増加、自動車や機械など輸出で得られる利益が増えることなど)がある一方で、ネガティブな面(海外製のスマートフォンや牛肉など、輸入品の価格が上がることなど)もあることを丁寧に説明します。

 その上で、クラウドサービスや映画、動画などの配信サービスといったデジタル関連では競争力の高い米国などに比べて日本では収支が赤字になりやすく、赤字幅も拡大傾向にあることなどを指摘します。多くの人が海外の製品やオンライン上のサービスを購入・利用し続けることで、円が売られてドルが買われる状態が定着すると、「円安の傾向は今後も続いていくと考えられる」と自身の見通しを示しました。

 物価上昇、円安の流れにおいては自分の資産を自分で守ることがより重要となります。物価が上がるということは、今持っているお金の価値がその分だけ目減りするということです。また、円安は他国通貨に対して円の価値が下がっていることを意味します。資産の目減りを防ぐには、資産運用で物価上昇率を上回るパフォーマンスを目指す必要があります。

 現在の日本では2%を超える物価上昇が続きますが、銀行預金の利息は1%を大きく下回る水準です。そこで森本氏は資産を効率的に運用する選択肢の一つとして「株式投資」を挙げます。さらに「個人の資産が会社の資産になり、会社や国が発展していく礎の一つになる」としてその仕組みを紹介しました。

講師の話を真剣に聞く生徒ら

 今回、授業の受講者には、卒業後の進路として経済学部や商学部を志す生徒も多くいました。森本氏は授業の締めくくりとして、「経済は面白いし、楽しいというのが、証券会社で長い間働いてきた感想です。経済とはこの世界そのもので、先の読めないダイナミックさをぜひ体感してほしい」と生徒に言葉を送りました。

 同氏は授業後に、「今回、改めて経済とは何かということを自分の中でも問い直した。『経済』は決して遠い世界のものではなく、自分の生きている身近な世界が経済そのものであり、それを知ろうとする学問が経済学なんだということを、県立柏高校の皆さんに知って欲しかった」と振り返りました。

「ニュースがより身近に」生徒に刺激 新しい学びの機会に

 授業後は質問も相次ぎ、生徒の皆さんは普段接することのない経済・金融のプロの話に大きく刺激を受けたようです。

 授業後に話を聞いた2年生の小西拓真さんは「もっと難しい話をされるかもと思ってドキドキしていたが、経済の仕組みや物価の仕組みについて非常に分かりやすく説明していただき、面白く聞くことができた」と言います。「普段読んだり見たりする経済のニュースが、意外と身近なもので、生活と密接に関わっていることが知れた」として、経済について新たな学びの意欲が生まれたと振り返りました。

 また同じく2年生の鈴木唯生さんも「自分の進路を選ぶ上で一つの道筋になった」と話し、「経済学部を志す上で、もっと知りたいと思うトピックがたくさんできた。これからたくさん勉強していきたい」と、決意を新たにしました。

経済用語や証券会社について、丁寧に説明する大和証券森本氏

 今回は、普段なら難しいと感じてしまう「経済」について、その全体像と生活との関わりについて学ぶ機会を千葉県立柏高校で提供することができました。集中して耳を傾けていた生徒の皆さんの様子は、講師の森本氏も驚くほど前向きで、授業は非常に充実した時間になりました。

 本授業を担当し、計画段階から携わっていただいた同校社会科の山本晴久教諭は、「授業後に生徒同士で、面白かったと話す姿が印象的だった。今後も機会があればぜひ同様の取組みを実施したい」と授業を評価していただきました。

 同校では、「公共」科目の授業の冒頭に「ニュースプレゼン」という取組みを行っています。日経電子版を使いこなしてニュースを調べ、生徒同士で発表し合って理解を深め合うというもので、自分の身の回りのことや世界のことを深掘りして知る、調べ学習の貴重な機会となっているようです。

 大和証券グループと日本経済新聞社は、今後も出張授業や日経電子版の提供を通じて、日本・世界の未来へ羽ばたく学生の新しい学びを支え続けていきます。

大和証券グループ

授業者: 大和証券 エクイティ営業部 森本裕貴氏

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