プレゼン大会実施 授業の学びを盛り込んだ施策を発表
7月28日、渋谷教育学園渋谷高等学校ではいよいよ「シブヤノミライ2025」の最終プレゼンテーション大会を迎えました。6月に実施した大和証券グループと日本経済新聞社による出張授業を受けた2年生は、その後フィールドワークなどを重ね、班に分かれて渋谷の街をよりよくするための施策を考えました。大会には授業を担当した大和証券の柴田光浩さんも駆けつけました。
生徒たちが現場で見つけた課題
渋谷の街のイメージを悪くする落書きをなくしたい――。女子生徒のグループはフィールドワークで街の様々な壁やシャッターなどに落書きがあることに気づきました。渋谷区に聞くと、通報によって把握した落書きを消去する事業を展開していますが、なかなか通報も集まらず増えていく落書きに対応できていない現状を知りました。

通勤通学者や観光客にとっては落書きに気づいても通報するメリットがありません。通報なくしてはどこに落書きがあるのか区が把握するにも限界があります。そこで生徒たちは新たなアプリを考え出しました。
アプリ名は「ラクポン」。ユーザーに落書きを撮影して投稿してもらい、一定数集まればアプリ運営者が行政に通報して落書きを消去する仕組みです。渋谷区内の個人店などと提携して投稿回数に応じてクーポンを配布します。収益源はクーポン提供元の個人店をはじめとする企業広告です。渋谷の街を歩くユーザーに焦点を絞ったアプリで、地元の店にとってのターゲット層。企業側にも広告出稿で客足を伸ばせるメリットがあると熱弁します。
鋭い質問にも臆せず回答 ユニークな発想続々
「成功すると落書きが街から消えてしまい、事業が継続できないのではないか」――。説明を聞いた大和証券の森本裕貴さんは「意地悪な質問だけど」と前置きした上で質問しました。すると生徒たちは「落書きだけでなく、ゴミが捨てられている場所など対象をどんどん広げていきたい」と答えました。

このほか、混雑緩和のために渋谷上空を周回するケーブルカーの設置案や渋谷で迷子になる人を案内する役割を持たせたクレープ屋さん、観光客や通勤客が一息つけるつり下げ型の休憩所など全9グループがそれぞれの案を披露。なかには脳波などを記録することで渋谷観光の際の「感情」を記録してVRで再現する案を、演劇風にお芝居を交えてプレゼンテーションするグループもありました。
車座で語り合う企業と生徒のシブヤノミライ
全グループのプレゼンテーション後には大和証券の社員、日本経済新聞社の社員、渋谷を拠点とする東急の社員たちと生徒が3つの班に分かれて「シブヤノミライ」に関する対話をするグループワークを実施しました。生徒からは自分たちの施策への熱い思いから発展し、様々な質問が大人たちに投げかけられます。

あるグループでは男子生徒が「日本が大好きだが、少子高齢化が進むなか、日本の企業業績は落ちるしかないのではないか。どんな手立てがあるのか」と問いかけ、真剣に日本の未来を語り合うシーンが見られました。
最後に大和証券、東急、日本経済新聞社による「印象に残ったグループ」の発表です。大和証券は最初に紹介したアプリ「ラクポン」を選びました。授業で講師を務めた柴田光浩さんは「社会的課題だけでなくしっかりと利益を出せるビジネスモデルを考えてほしいと伝えたが、それがしっかり落とし込まれていて授業をしたかいがあった」と喜びを語ります。東急はつり下げ型休憩所、日本経済新聞社は感情を記録する装置を選びました。

渋谷教育学園渋谷高等学校での出張授業は「シブヤノミライ」という一連の取り組みの一環として実施し、授業の成果がプレゼンテーションで見られる新しい形式となりました。日本経済新聞社は、大和証券グループをはじめとしたパートナー企業とともに、「日経電子版 for Education」だからこそできる、中高生に新たな学びの機会の創出をこれからも続けていきます。
大和証券グループ
授業者:大和証券 エクイティ営業部 柴田光浩氏








