中央大学杉並高等学校授業レポート

将来のお金との付き合い方を考えてみる授業

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中央大学杉並高等学校授業レポート

将来のお金との付き合い方を考えてみる授業 

 大和証券グループと日本経済新聞社は2023年11月29日、中央大学杉並高等学校(東京・杉並)で日経電子版 for Educationとして初の共同授業に取り組みました。

 高校1年生を対象に、「家庭基礎」の科目で投資など「お金の増やし方」を中心とした講義を実施しました。
 この授業は日経電子版 for Educationが目指す、「生徒たちに『新しい学び』を得てもらう機会の創出」のために、大和証券グループが開発した教材をアレンジしたものです。

 22年4月の成人年齢の引き下げや、人生100年時代の到来を背景に若年層に向けた金融経済教育の必要性はますます高まっています。22年4月から高校生の家庭科などで資産形成に関する一歩踏み込んだ知識を学ぶ金融経済教育が必修となりました。

 預貯金や、株式・債券など投資商品に関する正しい知識を身に着けて「金融リテラシー」を向上させることは、人生を豊かにするだけでなく、悪質なトラブルから身を守ることにもつながります。

金融のプロに直接学ぶ狙い

 日本証券業協会が中学・高校の生徒に対して23年に実施した調査によると、お金に関して「将来のために知っておきたいこと」として「18歳成人にともなう契約や支払い(ローン・クレジットについて)」と回答した割合は約7割と生徒たちの金融に関する興味は非常に高い水準にあることがわかります。

 一方で、同調査で中学・高校の教員を対象に聞いた「金融経済教育を授業で扱う際に難しいこと」の回答として「教える側の専門知識が不足している」と答えた割合は50.8%。14年の45.9%から約5ポイント増えました。

 今回授業を実施した中央大学杉並高校で「家庭基礎」科目を担当する金清かねきよ順子先生は「生徒が(金融の)専門家から直接学ぶ機会を作ることが、もっとも刺激的で効果的だ」と話します。金融のプロが監修した教材は普及していますが、実際にプロが教えると「(生徒にとって)説得力が違う」(金清先生)。

高校生が金融経済教育を学ぶことの重要性を語る金清先生

 金清先生は1年間のカリキュラムで「契約」や「貯蓄」など金融経済教育の入口にあたる学習を重点的に実施してきました。やや発展的な内容である金融商品の取り扱いなどを、大和証券グループのシンクタンクである大和総研が作った教材で学んでもらうことで、生徒たちの好奇心を刺激し、正しい知識を身に着けてもらうことが授業の狙いです。「カリキュラムが変わって1年以上が経ち、家庭科の中での領域が定まりつつある中で大和証券グループと日経の取り組みが生徒の学びに適していると感じた」(金清先生)

 中央大学杉並高校は多くの生徒が卒業後に中央大学に進学することから、「高大一貫教育」を掲げる学校です。大学進学、卒業、そして就職という人生のキャリアを考えるうえで「お金」がどんな役割を果たすのかについて、どうすれば学びを深めることができるかを金清先生、大和証券グループ、日経の3者ですり合わせながら教材のアレンジを進めました。

 授業を実施した2クラス計87人を対象に授業前に回答してもらったアンケートによると、「株式への投資に興味がある」と回答した生徒が56人と、より具体的なお金を「増やす」ことへの関心がうかがえました。

金融商品のリスクとリターンを整理

 そこで授業では、具体的な金融商品の例として「株式」「債券」「投資信託」の3種類について重点的に説明しました。実際に株式を購入した場合に、投資した資金はどのように使われるのかといった説明から、社債の場合は倒産時に返却される優先順位が高いといった具体的な取り扱いなど、当日講師を務めた大和総研の瀬戸佑基氏の授業に生徒たちが熱心にメモをとる様子が見られました。

 講師の瀬戸氏は、すでに授業で学んでいた「預貯金」と比較するかたちで各金融商品のリターン(成果)、リスク(収益の振れ幅)をマッピングし、特徴を整理しました。そのうえで「長期」「分散」「積立」を組み合わせながら効果的な資産形成に取り組んでみようと生徒たちに呼びかけました。

リスクとリターンの関係性を知ることで適切な金融商品を選べる」と話す瀬戸氏

 後半では、実際に中央大学で起きたバイナリーオプション関連の投資トラブルを取り上げ、瀬戸氏は「ハイリターン・ローリスクな金融商品はない」と強調。「正しい知識を持っていれば『投資しない』という選択肢が出てくることもある」として授業を終えました。

 生徒から「株式投資を始める時期を判断するのにどんな指標を見れば良いか」といった質問が上がると、瀨戸氏は「いつ始めたら良いかは判断が難しく、良かったかどうかは後々にしか分からない。正解がないからこそ、分散投資や積立投資を上手に使ってほしい」と答えました。

 授業を受けた中央大学杉並高校1年生の藤平海斗さんは「やんわりと知っていた『投資』という言葉の意味やシステムを初めて理解することができた」と話してくれました。「お金を失うリスクがあることから投資への意欲は低かったが、投資信託の仕組みであれば自分でも試すことができそう」(藤平さん)

具体的な金融商品の説明に熱心に耳を傾ける生徒たち

 授業後に実施したアンケートでは授業内容が「難しかった」と答える生徒が約47%だった一方、ほぼ全ての生徒が「今後の暮らしで活用できそう」と答えるなど投資に対しての興味や意欲を向上させることに成功しました。

 金清先生は「親世代は資産形成に取り組んでいる。今回の授業を通じて生徒が投資に興味を持つことで、家庭内での学びが深まることも期待できる」と話します。また、「教科書の先、より深い内容を学ぶ機会を実際に社会で活動する企業が提供することで『生きた学び』になる」と今後の活動へ期待を込めました。

 大和証券グループは、次世代を担う生徒たちの金融リテラシーを向上させることで、生徒たちの豊かな人生・未来設計を支えたい想いから金融経済教育を推進しています。生徒たちの興味がどこにあるのかを捉えながら、より効果的な授業作りに今後も取り組む考えです。

 

大和証券グループ

授業者:大和総研 金融調査部 瀬戸佑基氏

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