資産運用は日本を救う
大和証券グループと日本経済新聞社は2024年6月18日、千葉県の千葉県渋谷教育学園幕張高等学校で出張授業を開催しました。昨年から実施してきた、中央大学杉並高等学校(東京・杉並)や石川県立金沢二水高等学校(金沢市)での授業のノウハウを生かしながら、本格的な金融経済教育で新しい学びの実践に取り組みました。
千葉県渋谷教育学園幕張高等学校では、生徒のキャリア形成の一助として、様々な業界から企業や団体を招いたセミナーを放課後に定期開催しており、今回もその一環として行われました。開催にあたり、学校側と大和証券グループの講師は綿密に打ち合わせを行い、「大人向けに実施している金融経済教育」と同じレベルの内容で授業を展開することにしました。当日、窓の外では雨も降りしきる中でしたが、120名を超える生徒が授業に参加してくれました。
普段から授業などで日経電子版を使う生徒の皆さんは、金融機関の最前線で働く講師の話に熱心に聞き入り、質疑応答も絶えないなど盛況のうちに授業は終了しました。

大和証券グループは若者の金融リテラシーを向上させ、将来を切り拓く力を身に付けてもらうため、金融経済教育の推進に取り組んでいます。また、2022年度に金融経済教育担当役員を新たに設置し、大和総研には金融経済教育推進室を設置するなど、グループ全体で取組みを行っています。
23年度からは、中高生に日々の経済や社会の情報をリアルタイムに届ける「日経電子版 for Education」のパートナー企業として参画し、学校現場等で金融リテラシー向上などを目的とした様々な活動を実施してきました。
インフレの世の中で、資産を守る
22年度から高校の家庭科などで金融経済教育が拡充され、また新設された「公共」などの科目でも金融や資産運用についての話題が扱われています。しかしながら、投資や資産運用が一般的になってきた社会においても、金融や経済をつぶさに学ぶ機会が十分に得られているとは言えません。
今回講師を務めた大和証券の森本裕貴氏は、「インフレ、円安の日本の環境下で、まもなく一人前の大人になる高校生に、自分自身の資産をどう守るかを伝えたかった」と授業の狙いを説明しました。

授業ではまず、日本を含めた世界の多くの国がインフレの方向になりつつある中、インフレが日本経済にポジティブな影響を及ぼしていることについての解説がありました。そして、「インフレ下では現金の価値が目減りしていく」として、投資をすることの重要性について話が及びます。「今後社会に出ていく社会人の予備軍である生徒の皆さんと、対等な立場であることを前提に授業をしたかった」と森本氏。スマートフォンの値段やホテルの宿泊費用など、生徒がなるべく身近に感じられる話題を用いて、分かりやすさを意識しながらも本格的な内容で講義を進めていきました。
また、アメリカ経済の強さにも触れ、2008年からの17年間で物価は1.5倍になった一方で、株価が約5倍ほどになったことを示すと、生徒からは驚きの声が漏れました。インフレ下の日本における資産運用の方法について、「物価が上がっていく社会の中で、『現状維持』ではいけないという意識を持っていてほしい」と語りかけました。
「金融の最前線にいる人の生の意見を聞けた」。生徒から鋭い質問も
今回授業を行った千葉県渋谷教育学園幕張高等学校は、「自調自考」を教育目標にかかげ、先進的かつ特徴のあるカリキュラムで多くのグローバル人材を輩出している学校です。
受講した生徒は、講師の話に終始熱心に耳を傾けていました。授業終盤の質疑応答では、生徒から「円安傾向はいつごろから変化するのか」や「経済や金融の情報をもっと深く知るためにはどんなコンテンツに触れるのがいいか」などの質問が挙がり、森本氏がそれぞれに丁寧に回答しました。
授業後、話を聞いた高校2年生の男子生徒は、「金融機関の最前線で働いている人の話を聞く機会はあまりないので、とても貴重な経験になった。興味はあったが詳しく知らなかった投資や金融の知識が深まり、将来に役立ちそうだと感じた」と話していました。また同じ学年の女子生徒も「海外旅行などで円安を実感していたが、その構造を初めて理解することができた。今日の機会を生かして、大学進学後には将来を見据えて積み立て投資などにチャレンジしたい」と話しました。
講師を務めた森本氏が授業準備を進める中で、学校側から「生徒が自身のキャリアに正面から向き合えるような機会にしたい」との要望がありました。生徒に本気で向き合ってもらうため、専門用語などを丁寧に解説しながら学校の要望に答えたオーダーメイドの授業構成をしたと言います。

受講した生徒を対象に実施したアンケートでは、「資産運用について関心を持った」と答えた生徒の割合が9割を超え、その満足度の高さが伺えました。
一過性でない「貯蓄から投資へ」の長期的なトレンドの中で、多くの生徒にとって資産運用に初めて正面から向き合う機会を提供することができました。「生徒にとって、今ではなくいつの日にか使えるような投資の知識を」という思いのもと、自分の人生や日本の将来に対して希望の持てるようなテーマを設定し、これからを担う若い世代と直接やり取りをする貴重な機会になりました。今回の千葉県渋谷教育学園幕張高等学校での経験を生かしながら、大和証券グループと日経はさらに多くの教育現場で新しい学びを提供する取り組みを続けていきます。
大和証券グループ
授業者:大和証券 エクイティ営業部 森本裕貴氏








