日経電子版セミナーレポート|
効果的な営業提案と情報収集の極意
- 部下の営業力強化につながる日経電子版の活用法とは

日経電子版法人イベント事務局では、「部下の営業力強化につながる日経電子版の活用法とは」をテーマに、株式会社テラスカイ・テクノロジーズ代表取締役社長の荒谷英智氏による講演を開催しました。
本セミナーでは、「効果的な営業提案をするために必要な視点」と「営業チームを強くするための日本経済新聞の活用法」について、具体的な事例を交えながら解説いただきました。

スピーカー
荒谷英智氏(株式会社テラスカイ・テクノロジーズ代表取締役社長)

1990年に日本アイ・ビー・エム株式会社に入社。2001年に株式会社セールスフォース・ジャパンに入社後、2012年に同社執行役員、2018年に常務執行役員、2019年に常務執行役員兼エンタープライズ営業支社統括本部長を歴任。2023年5月、株式会社テラスカイに入社し常務執行役員に就任(現任)、その後、株式会社テラスカイ・テクノロジーズへ出向し、代表取締役社長に就任(現任)。

会社紹介

株式会社テラスカイ・テクノロジーズは、クラウドのスペシャリスト人材を企業へ派遣し、企業のDXを推進する企業です。2021年に設立し、まだ3年ほどの会社ですが、すでにお客様の会社で活躍しているエンジニアが300名以上在籍しています。IT人材が不足している中での急成長の秘訣は、IT未経験者の積極採用にあり、実際に社員の8割ほどが未経験での入社です。厳しい採用基準をクリアした、コミュニケーション力の高い社員を独自のプログラムで数カ月かけて「リスキリング」し、お客様先に派遣させていただいております。

株式会社テラスカイ・テクノロジーズ:https://www.terrasky-tech.co.jp/

1. 効果的な営業提案を行うためのポイントとは

司会:効果的な営業提案をするために、最も重要なポイントは何でしょうか。

荒谷氏:まずは「お客様を知ること」これが重要だと考えています。なぜなら、答えはお客様しかお持ちでないからです。そのためには、お客様と会話をすることが必要ですが、多くの営業担当者は、「お客様とどう会話したらいいか分からない」、「お客様と会話のきっかけをつかめない」、という課題を抱えています。お客様の困りごとや課題感を自然に聞き出せる関係性を築くことが大切です。

司会:具体的にはどのような点を心がければよいのでしょうか。

荒谷氏:情報収集が会話の鍵となります。特に新聞記事での情報収集は非常に有効です。ただし、注目すべきは、お客様の業界に関する記事だけではありません。異業種の記事、政治、国際情勢など、幅広い分野の情報を収集することが重要です。

司会:効果的な営業提案をするために、他に大事なポイントはありますか。

荒谷氏:「仮説を立てること」も大事な視点です。お客様が認識していない課題点、要するに潜在的なニーズを引き出すためには、仮説を立てて資料にまとめ提案する、このような活動が非常に大切だと考えています。

2. 情報収集した記事の営業での活用法

司会:荒谷様は、情報収集した記事をどのように活用されているのでしょうか。

荒谷氏:例えば、金融業界のお客様に対しても製造業の記事を活用するなど、業界を越えた横展開も意識しています。また、日経新聞の「私の履歴書」や「心の玉手箱」といった連載も、アイスブレイクの材料として有効です。ビジネスにおいて人とのつながりは非常に重要です。そのような、人と人をつなげるヒントも、これらの記事から学ぶことができます。

司会:記事の読み方に何かコツはありますか。

荒谷氏:以前は通勤時間に紙の新聞を読んでいましたが、現在は日経電子版と紙面ビューアーを併用しています。有益な記事はメールやチャットで、チームや部下と共有し、時には「昼までにポンチ絵にしておきなさい」という具体的な指示を出すこともあります。

3. ポンチ絵を活用した情報整理と仮説構築ーーチームのスキル向上のための取り組みとは

司会:ポンチ絵について詳しく教えていただけますでしょうか。

荒谷氏:ポンチ絵はお客様の課題を視覚的にわかりやすく表現する手法です。例えば、先日の日本郵便に関する記事※では、情報のサイロ化による課題と、それを一元管理することでもたらされる効率化について、図示化しました。

※記事はこちら:https://p12--wcq9w1ntiqu-0.re-cotta.com/article/DGXZQOUC05B540V00C24A9000000/

これによって、まずは企業が何をしたいのか、何を目指しているか分かりますし、記事の中身を読んでいくと、その目指される背景や、お客様の課題点も理解できます。

こちらは、課題部分を視覚的にわかりやすく、ポンチ絵に起こしました。集荷配送業務における課題が一目でわかります。記事を読んでいきますと、情報がサイロ化されていることによって、様々な不都合が起きているということが分かります。

この情報を一元管理することで、日本郵便さんが目指している、効率化やビジネスの拡大につながる施策ができる。

このような内容を図に書き起こしています。

今回は、日本郵便さんの例を上げましたが、情報が分断されることによる不都合(課題)や、情報を一元管理することでの効率化につながる視点は、多くの企業に共通するものです。このような記事をもとに、『御社だったらこうですよね』という形で仮説を立て提案していくことが、お客様の真の課題を理解する第一歩となります。

司会:部下の方々にポンチ絵作成を指導される際のポイントは何でしょうか。

荒谷氏:最初から完璧なポンチ絵を求めるのではなく、まずは記事を読む習慣づけから始めます。その後、私自身が記事の重要箇所にマークを付け、それを基にポンチ絵を作成させるところから始めました。

司会:チーム全体のスキル向上のために、具体的にどのような取り組みをされましたか。

荒谷氏:ポンチ絵を描く勉強会を開催しました。50人程度のチームを作り、丸一日かけて記事の読み方からポンチ絵作成まで実践的なトレーニングを行いました。さらに、 “ポンチ絵コンテスト”を実施し、一番わかりやすいポンチ絵を作成したチームに報奨を設けるなど、楽しみながら学べる工夫も取り入れました。

司会:その結果、どのような変化が見られましたか。

荒谷氏:お客様へ積極的に仮説を提案しに行くという行動変容が見られました。コミュニケーションの機会が増えることで案件化につながり、お客様とのリレーションも深まっていきました。何より、「役に立つ情報を提供してくれる営業だ」とお客様に認識していただけるようになりました。

4. いま、社員に身につけてほしい視点とは

司会:最後に、社員に身につけてほしい視点について教えていただけますでしょうか。

荒谷氏:まずはお客様のことを知ってほしい。冒頭にも申し上げましたように、答えはお客様しかお持ちになっていません。なので、お客様と、どんどん会話をしていただきたい。そのためには、新聞等からとにかく情報収集をして、お客様との会話のきっかけを作って欲しいと考えています。

あとは、「想像力」と「共感力」も身に付けてほしいです。例えばポンチ絵を活用して、お客様に共感いただくためにも、想像力を膨らませる必要があります。これらの力はぜひ身に付けてほしいと考えています。

マネージャークラスには、ぜひ率先垂範いただきたいですね。部下は何から始めればよいかわからないことも多いので、情報収集をはじめ、経験豊富なマネージャーが背中で見せることが、部下の成長の第一歩になると考えています。

司会:本日は貴重なお話をありがとうございました。

さいごに

効果的な営業提案をするために大切な「お客様を知ること」、そのために日々情報収集を行い会話のきっかけを作っていく。また、お客様に向き合う際には「仮説を立て、お客様の抱える真の課題を理解すること」の大切さを荒谷氏に解説いただきました。

営業チーム全員が、日経電子版の情報をいつでもどこでも収集できる環境を作ることが、メンバーの成長をサポートすることにつながります。

現在、営業組織の約1000社さまに、日経電子版を法人導入いただいています。どうぞお気軽にご相談ください。