帝塚山高等学校授業インタビュー(下)

「突き進んでいい」自分の殻を破るきっかけに

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帝塚山高等学校授業インタビュー(下)

「突き進んでいい」自分の殻を破るきっかけに

 インターネットイニシアティブ(IIJ)と日本経済新聞社は2025年5月14日、帝塚山高等学校(奈良市)の生徒を対象にした共同授業を実施しました。IIJの鈴木幸一会長が自ら同校に出向き、170名の生徒と向き合いました。授業後に生徒と先生に感想を聞きました。

メンタルの強さ、見習いたい(唐澤佑実さん)

■今回の講義を受けて、率直な感想はいかがですか。

 質問する前には手に汗もかいて、緊張しましたが、話しているうちに緊張はほぐれていき、楽しくなっていきました。鈴木会長の面白い一面も見られて、とても達成感がありました。

トップバッターで質問した唐澤佑実さん

■ここまでどんな準備をしてきたのですか。

 友人とペアを組んで、質問を考えていきました。まず、徹底的に日本経済新聞の記事から鈴木会長のものを検索して調べて、できるだけ中身の濃い質問をしようと心がけて準備を進めました。

■資金集めについての質問でしたが、答えは期待通りの内容でしたか。

 ベトナム戦争の話にまで話が膨らんで、どうなるかと思いましたが(笑)、IIJの創業当初、色々な壁にぶつかりながらも信念を貫く、確信を持って動いていたことがわかりました。何事も熱意はとても大切だと感じました。自分だったら、100社にあたって皆、断られたら、心が折れてしまうと思います。そこで負けなかった鈴木会長の素晴らしいメンタルを私も見習っていきたいです。

-今回の講義を今後、どう活かしていきたいですか。

 何かやってみたいことが出てきたら、突き進んでいいんだという勇気を今回、もらったように思います。なので、私も今回の経験を糧に失敗を恐れずにこれだと思ったことはやってみようと思います。

A I との共存に理解が深まる(小山知紗さん)

■A Iが人間を幸せにするのか、というかなり大きなテーマでの質問でしたね。

 この問いは私の中でずっと考えていた疑問だったので、今回、どうしても伺いたいと思っていました。鈴木会長からは明確な答えはいただけなかったのですが、会長の言葉の端々や、他の質問に対する答えを聞いているうちに、自分なりに問いに対する理解がかなり深まりました。

A Iが人間を幸せにするのかを模索している小山知紗さん

■それはどういうものですか。

 幸せや、人間のためになるのか、というのは哲学的な考えであり、個人差もあると思います。その中で、技術やI Tはどんどん進んでいく。進歩させたいと思う人がいれば、進化していく。そうであれば、人間は社会情勢を見極めながら適応し、うまく利用していくことが大切なんだと感じました。

■今後はどうしていこうなど見えてきましたか。

 人が幸せになるのかどうかというような明確に答えが出ない問いは今後も考えながら、しっかりと世界の状況などをみて、順応していきたいと思いました。そして、社会にどんどん出ていく、あるいは恐れずに自分で何かをやっていくということにもっと挑戦しようと考えています。

望んでいた挫折のストーリー(八尋博士教諭)

■今回の講義の講師として、鈴木会長はイメージ通りだったようですね。

 実は薔薇色のサクセスストーリーはあまり希望していませんでした。成績優秀で、東大を出てノーベル賞、みたいなものではなく、色々と苦労して、時には挫折も味わう失敗ストーリー。しかし志を持ってそこから立ち上がり、そして何かを成し遂げる、そういう方に来ていただきたかったのです。学生はとても真面目で勉強もできるのですが、時に何のために勉強しているのかわかっていない子もいます。特別講義をきっかけに、ちょっと自分の殻を破ってくれたら嬉しいなと思っていました。

生徒の人生の何かのきっかけになればとの思いで準備を進めた八尋博士先生

■今回の講義は予定していた通り、「質問バトル形式」になりましたね。

 1回の質問に講師が答えて終わり――だと生徒の印象にも残らないと思っていました。今回は事前にどういう返答が返ってくるのか、なども想像してシミュレーションをしていました。ある程度のラリーができるようには準備していたのですが、あれほど鈴木会長から逆質問が来るとは想定していませんでしたね。でも生徒も必死に何とか食い下がっていたので、すごく良かったと思います。きっと印象に残ると思います。

■失敗を恐れて挑戦しない学生は多いのでしょうか。

 うちの学生たちは本当に真面目なんです。勉強もよくできるし、やるんです。でもそれは何のためなのかという根本的なことが曖昧なままだったりします。本来は逆ですよね。こういう目標があるから勉強をする。そのために挑戦するものです。自分が何をしたいのかが曖昧のままなので、表面的な評価や点数を気にする。失敗を怖がります。その時に今回の講義が生きるかなと期待しています。きっと鈴木会長ならこんな風に頑張るんだろうな、とか。ここで挫けちゃいけないな、とか。

■今回の講義、生徒たちにはどう響くでしょうか。

 まずは挑戦すること、そして無理に正解を見つけなくていいという言葉が印象的です。今の学生は明確な答えを求める傾向が多いかもしれません。また、周りからの評価をとても気にします。「そんなことは気にするな、選択肢から無理に答えを選ばなくていい」「まずはやりたいことに挑戦してごらん」――。こうした鈴木会長のメッセージは生徒たちに刺さったと思います。少なくとも私には刺さりました(笑)生徒らの進路の相談を受ける際に、私自身も生徒らに正答を求めすぎているのではないか。もっと自由に好きなことをさせてみたり、時には回り道も許容できる、そのような大人でありたいと考えさせられる講義でした。

インターネットイニシアティブ(IIJ)

授業者:インターネットイニシアティブ代表取締役 会長執行役員 鈴木幸一氏

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